保護犬

ペットの生体販売禁止(フランス)/なぜペットショップでの生体販売を止めて欲しいのか

先日、このような記事が目に飛び込んできました。

仏、ペット店で犬猫販売禁止へ 動物愛護で24年からというもの。

その内容はこちらの通りです。

【パリ共同】フランス上院は18日、動物愛護に関する法改正案を賛成多数で可決した。動物の福祉や衝動買い防止の観点から、犬と猫はペットショップでの販売を2024年から禁止する。マクロン大統領が近く署名し、施行される。  犬や猫を飼う場合、保護団体や個人からの譲渡、ブリーダーからの直接購入となる。また、法改正によって施設でのイルカやシャチのショーを26年から、移動型サーカスでの野生動物の利用を28年から、それぞれ禁止する。  ウサギや魚などは引き続き販売できるが、衝動買いを招かないようショーウインドーに陳列することは禁止する。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1da57c013c2a22bd94833ac972aa05e7b8973913

(出典:yahoo!ニュース)

かねてから「ペットショップでの生体販売を禁止してもらいたい」と、思っていたわたしにとって、これはとても嬉しいニュースでした。

ペットの生体販売の現状

 

ペットショップで販売されている犬や猫は、そのほとんどが生まれて間もない頃から店頭にならびます。

小さければ小さいほど「かわいい」「元気」という印象がありますよね。

そして、子猫や子犬は、生まれてまもない子ほど可愛く映ります。この可愛さが、売上高に直結しているため、小さい方(月齢が若い方)がペットショップでの売れ行きは良いのです。

さらに、ペットショップ側のメリットは売り上げだけでな、早く販売した方がコスト面で優位だからです。

2021年6月1日に「8週齢規制」を定めた改正動物愛護法が定められました。

これは何かといいますと、「49日以下の子犬や子猫は販売してはダメですよ」というものです。

この法律によって、生まれたばかりの子犬(子猫)は母親と一緒にいられる時期が1週間延びたということになります。

子犬の時期に母親と離れるとどうなるか

いくら法律で「8週齢規制」を定めたといっても、生後2ヶ月ちょっとで母親と離されるわけです。

生後8週間といっても、まだまだ赤ちゃん

こんなに小さなうちから離されると当然歪が起きて来ます。

例えば、

  • 吠える
  • 噛みぐせがある
  • 他の犬と仲良くできない
  • 病気に罹りやすい
  • 餌を食べない

といった状態がみられます。

単独でみられる場合もありますが、2つ3つの症状を併せて持つ子もいます。

犬や猫の性格は、遺伝の他に、生後の環境でも大きく左右されます。

生活環境が良くなければ、当然、問題を持つ犬になってしまう恐れが大いにあるのです。

いざ、念願のワンちゃんを飼ってみたけど、想像していた生活とは程遠く、凶暴だったり、病気でいつも具合が悪い状態であったり。

その理由が「生後間もなく母親と離されたから」という説もあります。

生後、家族と一緒に過ごすメリット

 

子犬が生まれると、母親はぬくもりと栄養を子犬に与えます。

母乳をしっかり飲むことは、単に栄養を摂取し、体を強くするだけではありません。母親と密着し、スキンシップを通して安心感を与えられます。

子犬や子猫は、生後約1カ月で乳歯が生えてきます。母乳を飲みながら乳歯で乳房を噛んだり、遊びながら勢い余って噛んだりすると、母親から叱られます。

母親に注意されて「あ、これはやっちゃダメなんだ!」と、してはいけないことを覚えます。(人間の子どもと一緒ですね!)

母親が子どもにグルーミングをしてくれますが、これも大事なスキンシップの一つです。

子犬や子猫は、母親からのスキンシップを通して安心感を得ます。これが自立への第一歩なのです。

また、兄弟たちと触れ合うことも大事です。

子犬や子猫は兄弟たちと過ごし、相手との関係性を築くことを覚えます。

ここでコミニケーション能力を育てているのです。

遊びの一環で喧嘩をしたり、噛み合ったりしますが、その痛みを知って、手加減することも覚えていきます。

だから、小さい頃の喧嘩ってとっても大事なんですね。

「8週齢規制」つまり、56日までは母親と過ごせるという法律が出来たと言っても、生まれてからたったの56日です。

57日目には店頭に並び、夜は一人でゲージの中で寂しく震えながら眠ります。

自分に置き換えてみたら想像できますよね。

温かい安心感で包んでもらいたい。

まだまだお母さんに甘えたい。

兄弟たちとも遊びたい。

そんな赤ちゃんを家族から離すべきではないと思います。

ペットショップ以外でペットを求める

昔はよく、「うちの犬に赤ちゃんが生まれたからもらってくれない?」など、こういう会話がよくありました。

「子犬あげます」などといった貼り紙をよ見かけたものです。

それなのに、最近はペットショップが立ち並び、どんな田舎でもその店は存在します。

ペットショップ以外で飼い犬を求めるには次の方法があります。

  1. 近所で生まれた子をもらう
  2. 保護犬を引き取る
  3. 正規のブリーダーから分けてもらう

1番はそのまま、「近所で生まれた子を分けてもらう」なのですが最近はあまり聞きませんね。

2番は保健所や市民団体が開催する譲渡会に参加したり、里親募集サイトの案内を見て、掲載者さんに連絡して譲渡してもらう方法があります。

動物病院が譲渡会を開催しているところもありますよね。

3番の正規のブリーダーから分けてもらう。

これについては「ペットショップと一緒じゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。

ペットショップと同じで生後間もなく母親と離して販売する、所謂、利益だけを求めてブリーダー業を営んでいる人もいますが、よく探してみるとちゃんと、その子(犬)の後々まで考えて生育させているブリーダーさんは必ずいます。

そういうブリーダーさんから求めるのが良いと思います。

まとめ

フランスのニュース(ペット店で犬猫販売禁止へ)を読み、近い将来日本もそうなって欲しいと切に願います。

ペットショップで買わない運動をしていると、一般の方、ペットを飼いたい方にも啓蒙されると思うんです。

そして、保護犬を引き取れば殺処分で処分される子たちが減る。

日本から殺処分が無くなる日を願って活動を続けていこうと思います。

 

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ABOUT ME
まめ太
幼少の頃から身近に犬がいる生活を送っています。 祖父が育てていた元警察犬(ジャーマン・シェパード)が常にいる状況でした。 そして現在は茨城県動物指導センターから引き取った元保護犬をパートナーに選び、暮らしています。 将来は、保護犬の活動の一環として保護施設にいる子たちの避妊手術を寄付できるよう現在活動中。