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老犬の甘え鳴きについて。夜鳴きに対応する薬はあるのかどうか?
というテーマでお話をしていきたいとおもいます。
これまでは甘えることもなく、手がかかることもなく割と育てやすかった愛犬が、高齢になり、なぜか良く鳴くようになった。そして甘え鳴きも増えた方もいらっしゃるかもしれません。
トイレに行きたい、と言っては鳴き、ボールで遊んでいてボールを見失っては鳴き・・・
そして、飼い主のわたしがトイレに入る時も「姿が見当たらない」と言っては鳴く。一体どうしちゃったの?と、一時はノイローゼになりそうでした。
年を取ってから、性格が変わったのでしょうか?
老犬になって鳴くようになったのには理由があった
老犬になってからよく鳴くようになったのは甘え鳴きなのでしょうか?それは実は「認知症」が原因として考えられます。
また、昼夜が逆になり夜中に鳴き続けたり、朝方(ほぼ夜明け前、夜中ですね、もう。。)に鳴き続けたり。
初めのうちは「何とかして鳴きやませないといけない」と、躍起になっていたけれど、半分諦めました。いや、悪い意味ではなく、医学の力を借りることにしたのです。
それは、どんなことかと言うと、主治医と相談して薬を処方してもらったり、犬の症状が落ち着くようなサプリメントを教えてもらう。
現代の医学では、犬の認知症を完治させる薬はありません。しかし、症状を緩和し、少しでも今の辛さを和らげる目的で薬を摂ることは何も後ろめたいことではありません。
むしろ、症状が緩和されて生活の質が上がるのなら、積極的に摂っても良いでしょう。
聞いてみて驚いたのですが、犬に処方される薬は、動物専用の薬もありますが、人に使用される薬と同じ薬であることも多いのだとか。
犬の認知症の治療の薬を少し紹介しましょう。
ドネペジル塩酸塩(商品名アリセプト)
アリセプトという薬は、人のアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症の治療に使われる有名な薬で服用している患者さんはとても多いです。
犬の認知症の症状で夜鳴きをするワンちゃんに、この薬を使用することで夜鳴きに対する治療効果も期待できるのではないかと考えられます。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)
選択的セロトニン再取り込み阻害剤、という種類の抗うつ薬を治療に応用することもあります。
抑肝散
抑肝散とよばれる漢方薬を応用して使うことも。この漢方薬は人の不眠やイライラの症状を抑える為に処方されることが多い。この薬はアルツハイマー病にも治療効果があるとされているため、犬の認知症の薬に使われることがある。
トランキライザー
この薬は、精神安定剤のこと。マイナートランキライザー(抗不安薬)とメジャートランキライザー(抗精神病薬)があります。
認知症による夜鳴きに対しては、抗不安薬(マイナートランキライザー)、や鎮静作用を持つ抗精神病薬(メジャートランキライザー)が催眠目的で処方されることがある。
薬の形態は内服薬、座薬があります。
その他
認知症の夜鳴きに対しては、サプリメントにも多少の効果が期待できるとされています。
サプリメントも独自の判断で飲ませるのではなく、かかりつけ医に相談されると安心です。
獣医師から紹介された、期待できる栄養補助食品(サプリ)は「ミドリイガイ」というサプリメントです。夜鳴き対策として紹介されたものですが、夜鳴きも落ち着いた矢先、足腰も弱かったワンちゃんの症状も改善されたそうです。
認知症の夜泣きとどう向き合っていくか
ワンちゃんが鳴くと、近所への配慮などから飼い主さんはものすごく緊張しますよね。クレームが来ないかどうかいつも冷や冷や・・・
実際、わたしの体験ですが、夜にずっと鳴き続けられた時は近隣の方にお会いした際は夜鳴きの詫びをいれ、これから獣医さんと相談して治療する予定である旨を伝えました。
大抵の方は、こうやって顔を合わせて謝ることで「大変ね、がんばってね」と言ってくださいます。
わたしは幸いなことに、夜鳴きに対してクレームをつけてくる方に遭遇したことはありませんが、中には近隣住民からのクレームにより泣く泣く犬を手放してしまった方の話も聞きました。
認知症による夜鳴きは、犬の生活リズムが逆転している場合が多い。なるべく夜に寝てもらうために、まず生活リズムを整え、夜間睡眠に戻してあげることが肝心です。
このため、まず実施してもらいたいことは、「朝日を浴びる」ということ。これは、体内時計を正常に動かすことを意味しています。
そして、日中は体調をチェックしながら、できるだけ散歩をしたり、遊ぶ時間を増やす。老犬ですので昼間もずっと寝ていると思いますが、元気な時は遊んであげる。
日中、起きて活動させたい。過ごし方の具体例
- 朝、起きたらまず朝日を浴びること
- 撫でる、マッサージなどで体に触れて刺激を与える
- 体調と相談し、なるべくお散歩に出かける
- 話しかける
- 犬のデイケアを利用する
まとめ
愛犬の夜鳴きで困っている飼い主さんも少なくないでしょう。認知症での夜鳴きの場合、しつけでなんとかなるものではないため、一刻も早くかかりつけ医に相談すること。これが一番だと思います。
薬のことについても、こちら側からの質問に対して、納得して、理解が出来る答えを下さいます。
飼い主と、愛犬と、獣医さんの相互の協力なしには、つらい認知症を完治させることはできません。
しかし、情報をあつめ、対処方法を頭に入れておくといざという時、判断に困りません。
なので日ごろから情報収集をしておきましょう。
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