老犬になって痩せる理由
老犬が痩せてきた理由が『病気ではない時』
緩やかに体重が減ってきている場合は、さほど心配ありません。
背中を触ってみて、背骨が手に触れてゴツゴツ当たる場合は、筋肉の衰えが原因で痩せてきている状態です。
人間より早く歳をとるため、3歳をすぎたあたりから、餌を摂取する量が減り始めます。これは繁殖に必要な体力が落ちているからだと言われています。
そして、使った分のエネルギーの分だけしか摂取する必要がなくなったから。
そのまま歳を重ねると、体力が落ちて脂肪が少ない状態になったために背骨がゴツゴツしてきて、痩せてきたと感じることになります。
この場合は病気のせいで痩せてきたのではないため、心配しなくて良いでしょう。
また、犬はとても私たち飼い主から影響を受けやすい生き物です。家庭がうまくいっていなくて不和状態にあったり、環境の変化などがあれば、ストレスで食が細くなり痩せてくる場合もあります。
この場合、まずはストレスを除くことに注力してみてください。
老犬が痩せてきた理由で『病気が疑われる時』
原因はわからないけど、急激に体重が落ちた場合、こちらは良く観察することが重要。
体重減少の裏にどのような病気が隠されているのでしょうか?
体重が激減している、ということは体のどこかで栄養が垂れ流しになっていることを意味します。では、なぜ、どこに流れて行ってるのでしょうか?
- 腫瘍がある場合:栄養をこの腫瘍に取られている可能性があります。腫瘍も体の一部です。口から摂取した栄養をせっせと力に変えて大きくなるのが腫瘍の恐ろしいところ。
- 肝臓に異常がある場合:本来、肝臓でつくられた様々な物質は、血液に乗り体の各所に運ばれるのですが、肝臓に異常が有る場合は、うまく分解することができず様々な物質を生み出せなくなり栄養が足らなくなります。
特に、老犬の老化により肝臓機能が低下することも。また、肝臓がんであったり、先天的な肝機能障害の場合もあります。 - 腎臓や腸に異常がある場合:老化に伴い、消化、吸収、代謝がうまくいかなくなった時、必要な栄養が吸収されなくなります。
老犬を健康的に太らせる方法
肝臓、腎臓など内臓系の疾患が疑われる場合は、すぐに動物病院に行って主治医の診断を受けて下さい。
診察の結果、何もなければこれらの方法を試してみて下さい。
- タンパク質をとる:老犬は人間に比べて4倍のタンパク質が必要と言われています。老犬になったら、意識して高タンパクのごはんに変えてみて下さい。普段のごはんに、とりのささみを加えてみるなども良いでしょう。
- 老犬用のドッグフードにかえる:やはり、犬も成長とともにごはんを変えることが必要です。その成長過程で必要になる栄養素がすこしずつ変わりますので老犬には老犬にあったドッグフードをあげること。
- 少量ずつ与える:いつもの量を食べなくなったら、与える1日の総量は変えずに回数を増やしてみて。
- 水について:もしかしたら、ミネラルウォーターを与えていませんか?ミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムを含んでいるため、尿結石や下痢につながる恐れも。水は普通の水道水で十分です。
- ヤギミルクを与える:ヤギミルクはビタミンAやカルシウムが豊富で、タウリンを豊富に含んでいます。また、ビタミンAは抗酸化作用があり成長を促します。カルシウムは知ってのとおり歯や骨の形成を助けます。なぜヤギミルクにこんなに栄養が含まれているのかというと、ヤギは他のどのような家畜よりも微量元素(鉄・亜鉛・銅など)多種多様な栄養分を摂取するため、とても栄養価が高いのです。また、ヤギミルクにはαカゼインがほとんど含まれていない。(※カゼイン成分のαカゼイン→アレルギーを引き起こす原因タンパク質といわれている)
まとめ
愛犬が痩せていく姿をみるのは悲しい気分になります。愛犬がまだ仔犬の時は、食べないといってはドッグフードを色々試したり、具合が悪いといえば手作りごはんを作ったこともありました。
ごはんひとつをとっても、本当に色々なことを試したと思います。
しかし、成犬から老犬にかけては見た目も食べ方もそんなに変化がないため、つい食事を見直すことは後回しになりがち。
でも、ちゃんと考えてあげないと体重は減ってきてしまうんですね。
老犬やシニア向けのドッグフードもありますので検討してみましょう。
一つだけ忘れないで欲しいことは、急激に体重が減った場合は一刻も早くかかりつけの獣医師に診せる、ということ。
食が細いシニア犬のフードについてはこちらの記事を参考に→シニア犬に最適なフードはコレ!老犬の症状別ドッグフードについて
老犬についてこちらの記事も読まれています→老犬が食べない・・・余命のことを少し話そうとおもう。水しか飲まない時にしてあげられること
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