さて、問題です。犬を病院に連れて行くときはどんな時ですか?
予防接種の時、または具合が悪い時、そうです、病院って、調子のいい時には行かない場所ですよね。
我が家のワンコも、正直言って病院はあまり得意ではありません。病院に行くと、台の上に載せられて体重を測ったり、耳の中を見られたり、色々撫でまわされて(検査です)、正直迷惑なんだよなー、って顔をしています。
だから、病院に行った直後にドライブに行く時、車に乗せようとすると「ちょっと、ちょっと、今日はどこに行くのよ。」と、警戒します。
また、病院で何度か遭遇したことがあるのですが、病院が嫌いで、大暴れしているワンちゃんもいました。
やはり、苦手とインプットされたものは、なかなか得意になりませんよね・・・
犬が病院をストレスに感じている時のサイン
犬のストレスサインは、みなさんもよく見るあの仕草です。何だと思いますか?
そうです、何気ないあの仕草。犬は「あくび」が出たら、ストレスを感じている証拠なんです。あくびをしたり、鼻先を舐めたりした時は、緊張状態にあるため、解きほぐそうとしているのです。
車に乗っている時や(車の苦手なワンちゃん)、しらない場所に来たワンちゃんがあくびをしていたら、それは、緊張しているサイン。
そういえば、我が家のワンちゃんは病院でも、この鼻先を舐めることを繰り返します。やはり、得意じゃない分、緊張しているんですね。
この仕草のことを、カーミングシグナル、と呼びます。
では、ここから本題に入りましょう。犬が、大の病院嫌いで、カーミングシグナルを出しっぱなし、病院に行くことが強いストレスになったとしたら。そして、それが老犬だとしたら・・・
老犬になると、年齢を重ねた分、加齢に伴って内臓も弱くなっているでしょうし、被毛も、目も、あらゆるところが老化します。そして、やはり最後は病院行かないといけないような、症状が出てきます。
老衰末期状態だからこそ、病院に連れて行かなかった人のはなし
愛犬が、病院嫌いで、行かなくてすむなら、それに越したことは無いのですが、苦しんで、どうしようもなくなった時には、最後は病院に連れて行くべきだと思います。
その、判断に迷ったときには、まずは動物病院に連絡をして、症状を説明し、指示を仰ってもらうこと。
老犬の末期状態であば、なるだけ具合を悪くして欲しくない。中には病院に行くことに大きなストレスを抱える子もいます。
ただでさえ具合が悪いワンちゃんに、遠くてさらに嫌いな病院だったら、ワンちゃんはどういう気持ちでしょう?ワンちゃんにとって、
何が一番楽なのか・・・?というのを考えた時、愛犬のことをよく理解している、飼い主さんの選択は、間違っていないと思います。
また、病院嫌いでなくても、最期の状態の時。すなわち、起きているの、寝ているのか分からない状態が続き、抱きかかえて連れて行くのも、偲ばれる状態の時。
まさに、3年前に亡くなった、キャバリアのMocaちゃんが、そうでした。小さな頃から心臓病を患い、病院通いが多かった彼女は、病院があまり好きではありませんでした。
老衰で、体中が弱って来たとき、病院には行きましたが、最期を迎えるときには、病院のベッドの上ではなくて、思い出のたくさん詰まったお家で看取りたい、と家族のだれもがそう思っていました。
彼女には、かかりつけの動物病院がありましたので、最期は家で看取りたいことを、獣医師である先生に伝え、もし何かがあった場合、往診に来てくれるという保険をかけて、こまめに連絡を取っていました。
最近の動物病院は、往診をしてくれるところも多く、自分たちのスタイルに合った病院を探しておくことで、心の準備が出来ます。
まとめ
愛犬が歳をとり、最期を看取る事を想像したら悲しくて涙が止まらなくなります。これは、何度体験しても、慣れない出来事です。
だって、一緒に生活をして、家族の誰よりもわたしを理解して、見返りのない愛情を注いでくれる。
家に帰った時、真っ先に走って来てくれるのも、愛犬。それも365日、毎日。どんなに寝ていたとしても、走ってきて、尻尾をちぎれんばかりに振って「会いたかったよぉぉぉぉ」と、泣いてくれる。
年老いて、走ることが出来なくなってからは、寝ていても「よっこいしょ」と、起き上がり、出迎える仕草を見せてくれる。こんな健気な相棒は、犬以外にいるでしょうか。
長年愛犬と暮らしていると、アイコンタクトというか、愛犬と意思疎通がとれる瞬間があります。Mocaを家で看取ったのも、理屈抜きにそうしよう、と思い、Mocaも「それでいい」と言ったような気がしたから。
だから、あなたが心から愛するパートナーを想い、考え抜いて出した答えは、正しいと思う。
話は変わりますが、映画「僕のワンダフル・ライフ」を見たことがありますか?もしかしたら、まだ見たことがない方がいらっしゃるかもしれないので、ストーリーは伏せておきますが、犬って、こんな風に虹の橋を渡るのかな、と思ったら少し気が楽になりました。
わたしたち家族を残して、先に旅立つわけだけど、その時悲しまずに、残した家族を心配せずに、晴れやかな気持ちで旅立って欲しい。
切にそう、願います。
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