老犬がそばを離れず、飼い主さんが外出しようとすると「ダメダメ、お外に行っちゃいけないよ!」と言わんばかりに吠える。
これって、もしかしたら分離不安なのでしょうか?
え、でも、ちょっと待って。今までなんでもなかったのに、何で高齢になってから分離不安になるの?とお思いでしょうか。
若い仔犬が分離不安になる、これはよく聞きます。そしてトレーニングである程度改善することが可能。
老犬の場合の分離不安は、ちょっと勝手が違います。トレーニングで改善、という概念には当てはまらないんです。
老犬になって分離不安になる原因とは?
犬は7歳になるとシニア期に突入します。老犬になり、加齢に伴い耳が遠くなった、目が見えなくなったということが原因で不安になっている場合があります。
さらに、認知症を発症していたり、疾病により体に痛みがあるのかもしれません。
仔犬の分離不安はトレーニングで改善が見込めますが、老犬の分離不安は、トレーニングや叱る、といったしつけ行動では改善されません。
認知症や、体のどこか痛みを伴っている疾病については、迷わず動物病院に行って診察してもらい、適切な処置を行いましょう。
老犬になって分離不安になった時の対策
さきほどもお伝えしましたが、老犬になって分離不安が発症された場合、トレーニングなどでは改善が厳しいのであれば、ほかに何が出来るのでしょうか?
わたしたち飼い主に出来ること、それは不安を少しでも取り除いてあげること。
鳴いていたら、「大丈夫だよ、ここにいるよ。」と言って撫でてあげる。声をかけてあげる。
では、外出の時やお仕事に出かける時はどうしたら良いのでしょうか。この場合、愛犬の側に居てあげることはできないので、安心できる快適な居場所を作ってあげることが必要です。
例えば、こんな方法があります。
- 飼い主のニオイがする服や靴下などを、老犬の寝床に置いてあげると安心することがあります。
飼い主さんのニオイが側にあると安心するんですね。うちの愛犬は、子どもたちの靴下(とくに脱いだばかりの!)と、主人の靴が大好き。
仔犬の頃は何度もゲージの中に持ち込んでいました。(今でもたまにやってます。落ち着くんでしょうね。)
愛犬の好きなものを一緒に側において置いてあげるだけで、安心します。
- 飼い主の声が聞こえるタイプのドッグカメラで話かける。
このドッグカメラ(ファーボ)はとっても優秀。設置も簡単な上に、操作しやすいのでお年を召した方にも非常に使いやすい。
ただ、アプリを使用しますのでスマートフォン(iPhoneも可)が必要です。
注意するポイントは、新しい機械(ドッグカメラ)を試してみようと、設置してすぐにドッグカメラから飼い主の声を出してはいけません。
ワンちゃんは驚いてしまい、とても優れた機械(ドッグカメラ)なのに、その存在を警戒してしまって逆効果。
ワンちゃんと一緒に居ながら、カメラからも声が聞こえる状況を作ってカメラに慣れさせることが大事です。この時、家族全員で協力して慣れさせるとよいでしょう。
慣れたら、ドッグカメラを使いお留守番の時に声を聴かせてあげてワンちゃんに「大丈夫よ、安心して」と言ってあげましょう。
- 優しく触れ合う時間を増やす
また、時間のある時には声を掛けながら優しく撫でてあげましょう。
あなたの優しい声を聴きながら、気持ち良いマッサージ(ここでは、特に形はこだわりません)でまどろむ時間・・・愛犬にとって、これほど至福なことはありません。
安心と心地よさを両方与えてくれる、この大切な時間を必ず1日1回は設けてあげる。時間は5分~10分でも、やるのとやらないのでは、だいぶ違います。
こうやって、触れ合うことでわたしたち飼い主側にも穏やかな気持ちを与えてくれます。
- 主従関係をもう一度立て直す
もしかしたら主従関係が逆転していませんか?主がワンちゃんになっていた場合、従になってしまったと感じているワンちゃんは、あなたを危険から守ろうとして必死で行動を起こします。
あなたが外出しようとすると、「ダメダメ、お外は危ないからここに居な!」と呼んでいるため、吠えているのかも。ただ、今さらどの部分をみて、あなたを下に見ているのか判断が難しい。高齢犬になると性格も頑固になり、なかなか変わらないため専門家に相談するのもいいでしょう。
常にあなたがこの群れのリーダーであることを意識して、リーダーの風格を持って(心の中でそう思って)行動してください。
コチラの記事も読まれています→老犬がご飯を全く食べない。ドッグフードの替え方とご飯の食べさせ方
まとめ
今まで分離不安なんて言葉とは無縁のワンちゃんが、急に不安な症状がでると我々飼い主側も戸惑います。
ただ、この戸惑いもひとつずつ原因を取り除いて行くための行動を起こすことが大事です。
愛犬とどれだけ意識して向き合うか。
そのあなたの想いというのは、長く一緒に暮らした愛犬にはきっと伝わると思います。
認知症・シニア犬のためのドッグフードについてはこちらの記事をご覧ください→シニア犬に最適なフードはコレ!老犬の症状別ドッグフードについて
最後までお読みいただきありがとうございました。
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