老犬になると、若い時にはなかった心配事が増えます。全く心配事のないワンちゃんもいます。しかし、大多数のワンちゃんは多かれ少なかれ、何かしら調子が悪いところが出てきます。
そうですね、例えば食事に関していうと、消化能力が落ちたりします。つまり、食べたものを消化せず、吐いたり、今まで普通に食べていたフードを食べて、下痢をしたり。
歳を重ねれば、重ねるほど、悩が出てきます。
今日は、消化不良により、嘔吐した場合、下痢してしまった時、また、便に血が混じっていたり、血便だったり、そんな時の対処法をお伝えします。
Contents
老犬の嘔吐、下痢、血便について
嘔吐とは
犬が、食事を摂ったあとに、吐いてしまう現象として、吐き出し(食べたものが消化される前にそのまま出てくる)と、嘔吐があります。
嘔吐とは、嘔吐物がある程度、消化されているのが特徴です。
吐いたものが消化されているということは、食べたものが胃や小腸まで届いていたということになります。
このことから、嘔吐の原因は胃や腸などの消化器官のトラブル、腎臓や肝臓の病気などが考えられます。
下痢とは
犬が下痢をするときは、便の水分が多くなって、柔らかくなり液状になる状態のことです。
老犬の下痢の原因としては、お腹を冷やしてしまったり、風邪をひいても起こることがあります。危険な下痢は、誤って毒性のあるものを食べてしまった場合、そして、ストレスや病気によるものなどがあります。
特に高齢となった老犬は、老化現象のひとつである、消化機能の衰えなどによって下痢になってしまうケースもあります。問題なのは、これが長引く場合。
元々老犬は体力がだんだん衰えてきているとき。この下痢によって、体力が消耗していき回復に時間がかかったり重症化しやすくなることも。
犬は、よほどのことが無い限り、出されたものは全部食べてしまうという本能を持っているのだとか。老犬になると、食べ物をちいさく噛み砕くことが難しくなり、その老化により、腸の消化吸収能力も低下していきます。
それに反して、若いころと同じ食事を食べ続けているのであれば、老犬の体に負担がかかってしまっても不思議はありません。その結果として、下痢が起こることも有り得ます。
おやつに関しても、消化に良くないガムなどは、あげることを控えた方がよいでしょう。
血便の場合
便に血が混じっているようであれば、消化された食べ物が、まだ固形になる前に通過した部分で出血していると考えることができます。
つまり、出血場所は小腸や大腸の前半の部分と推測されます。これまで、特に病気をしたこともなく元気に過ごしていたワンちゃんでも、高齢になるにつれ、体に不調が出てくることが多くなる。
ある時、いきなり、何の前触れもなくおこってしまうのが、老犬の症状ではこわいところです。
中には、緊急性を要する深刻な病気が原因となっていることもあるのです。
血便は、その状態を観察することで、出血が体のどの部分で起こっているのか。色でも判断する材料になりますので、まずはそこをしっかり覚えておいて、獣医師に相談してください。
老犬が嘔吐した場合の対処方法
元気で食欲があって、熱や下痢などの症状がない場合の対処方法
元気で食欲があり、熱や下痢になっていないときの対処方法は「絶食」です。
ドッグフードに穀物(小麦・とうもろこし・コーングルテンなど)が使われている場合、元々犬は肉食で、穀物を必要としていません。原料が穀物であることが原因で、吐いてしまうということがあります。
ですので、穀物フリーのフードに変えてみる、手作りごはんに変えてみる、というのがよいでしょう。
この場合、考えられる原因としては、「急性胃炎」「疲れやストレス」「食べ過ぎ」「エサが合わなかった」が考えられます。
絶食は、24時間絶食します。お腹が空いた、と訴えた場合は12時間絶食でも良いでしょう。
絶食後は、数回に分け少しずつ与えます。このとき、消化しやすいようにお湯で柔らかくふやかしたものを与えます。嘔吐が見られないようでしたら、回数を増やして与える。嘔吐しなければ、1週間程度かけて通常の給餌量に戻しましょう。徐々に消化器官を動かしてあげてください。ただし、嘔吐が何日も続く場合は、病院で診断を受けること。
一日に何度も吐く場合の対処方法
1日に何度も嘔吐を繰り返す場合は、異物を誤って飲んでしまったこと、アレルギー、病気や寄生虫などの原因が考えられます。
この場合は、緊急を要する場合もあるため、すぐに病院へ連れていきます。
食欲不振、下痢や血便、お腹が異常に膨らんでいる、等の異変があれば、原因の特定につながることもあるため、詳細を伝えること。
また、状況についても、何を食べたか、どんな物を吐いたか、どれくらいの頻度で吐いたかを明確に伝える。繰り返し嘔吐した場合、脱水症状になっていることが多いので、すぐに病院へ。
まとめ
嘔吐といっても、色々な症状があり、原因があります。経過観察で済むものと、緊急性を要するものがあるけれど、繰り返し吐く場合や、吐いた後元気がない、血便等の異変があった場合はすぐに獣医師にみせること。
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