実家で飼っていたロッキーは、老犬にしては元気で介護も殆ど必要ありませんでした。だけど、やっぱり最期はほとんど起きなくて寝ていることが日課の毎日。
老犬になると、認知症で介護が必要なワンちゃんもいれば、全く何の症状もなく眠るように亡くなるワンちゃんもいて本当にそれぞれの最期を迎えます。
介護が必要なわけでもなく、手を煩わすこともなかった本当に賢い優しい相変わらずでした。だから、彼の死は本当に辛かった。
最期まで一緒に寄り添ってあげられたことが、唯一の慰めになりました。
認知症で夜通し鳴いたり、徘徊したり、介護が必要になったワンちゃんを支える時、途中で泣きたくなることもあるでしょう。
「介護というのはワンちゃんのためにするのではなくて、自分のためにする。」この言葉を聞いた時、何かがストンと腹に落ちました。
愛するワンちゃんが虹の橋を渡った時、もうあなたの手でその温もりを感じることが出来なくなった時、初めて気づくんです。
「もっと、こうしておけばよかった。」「もっと〇〇に連れて行ってあげればよかった。」「あの時〇〇しなければ良かった。」
愛犬が虹の橋を渡り、自分の前からいなくなってしばらく経った時、この言葉が出たら立ち直るのに相当時間が掛かります。
老犬、最期の症状とは?
先ほども書きましたが、老犬の最期の症状はワンちゃんによって異なりますが、一般的な症状を記します。
食欲が無くなり、水分も摂らなくなる
動物は亡くなる時に内臓の中に何も残さない、と聞いたことがあります。その野生の本能が残っているのでしょうか。
ロッキーも亡くなる前は確かにあまり食べなかった。水分も摂らない状態になりますので脱水症状にならないように水分はこまめに与えること。
寝る時間が増える
老犬になれば、一日のほとんどを寝て過ごしているのでは?という位、寝ていることが多くなります。
起こしても顔だけ持ち上げて、またそのまま寝てしまう。そして最期は寝ているように亡くなる犬もいます。
目に力が無くなる
亡くなる前は明らかに目の力が無くなります。焦点が合わなくなり、顔を持ち上げるのも辛そうでした。
体温が下がる
老犬になると、体温の調整が上手くできなくなります。だから老犬になったら足を温めてあげたり毛布などで温めてあげること。
亡くなる直前というのはぐっと体温が下がる。亡くなる直前に愛犬に触れてとてもひんやりした、という人もいるくらいなのでこれで気が付く人もいます。
その他、老犬の最期について、コチラの記事も読まれています→老犬が寝たきりになった時、その余命を考える。最期の症状は・・・
老犬の気持ち
老犬で認知症を患っていれば、何をしてあげても分からないのではないか?と思います。
でも、犬たちは飼い主と過ごした濃い日々を忘れることはありません。
犬は群れで生きる動物です。そこには必ずリーダーが存在します。初めておうちに来たワンちゃんは「僕は誰に従えばいい?」「リーダーは誰?」そうやって、様子をうかがっています。
リーダーを決定すること、それはすなわち自分の人生を決めるといっても過言ではないため、ワンちゃんは慎重に選びます。
そうして、幼少期から成犬にかけて色々な方法でリーダーを試すのです。
「この人に人生を預けても大丈夫か?」ということを見極めるために。
では逆に、どうやったらリーダーと認めてもらえるのでしょうか。ワンちゃんが見ているポイントは2点だけ。
「自分を外敵から守ってくれる人なのか?」
これは群れ時代の名残です。リーダーがふらふらしていると群れは崩壊していまうから、精神的にしっかりしているリーダーでなくては困るのです。
つまり、「仲間を絶対に守る」という気概がある人、精神的な要になる人をリーダーと認めます。
それから、残るもう1点は
「自分を愛してくれているか?」
愛というのはとても深い意味を持ちます。優しく声をかけて、ごはんをあげる。散歩に連れて行って、一緒に遊んでくれる。もちろん、これはとてもワンちゃんにとって嬉しいこと。
しかし、本当に深い愛情を持って接するということは「自分のためを思って叱ってくれるかどうか?」、これをワンちゃんは重要な愛情と感じています。
つまり、こころの底から愛情を伝えることが出来る器を持った人間だけがリーダーになるのです。
ここまで真剣にリーダーを決めて、長年一緒に過ごしたあなたのことを絶対に忘れません。何よりも深い愛情を受けたワンちゃんは絶対に。
まとめ
愛犬と暮らしていると本当に様々な感情に気が付きます。
仕事から帰ってきて、日が暮れる夕刻に愛犬と散歩をしていると不思議と心を取り戻せることに気が付きました。
忙しいという感じは「心」を「亡くする」と書きます。仕事が忙しく残業の毎日で、まるで色のない乾いた毎日から救い出してくれたのは、愛犬でした。
散歩に行けは風も感じるし、桜の花が咲いたこと、若々しい葉の香りが薫風に乗って鼻腔をかすめたこと、都会でも夜空が意外と綺麗だったこと、そんな自然が身近にあるということを教えてくれたのも愛犬。
愛犬は自分にとってかけがえのない家族です。
だから、最期まで後悔が無いように寄り添ってあげたいと思うのです。
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