老犬がドッグフードを食べない。食べない時に栄養を摂らせる方法をご紹介します。犬も7歳を過ぎるとシニア期に入ります。今まで数匹のパートナーと暮らしてきましたが、全員性格も違えば嗜好も違う。
シニア期に入ったとたん、食が細くなった子もいれば、最後までちゃんとご飯を食べることが出来た子もいて本当にそれぞれです。
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老犬がドッグフードを食べない時、必要なこと
老犬がドッグフードを食べなくなると、あの手この手で何か食べさせようとします。わたしたち。そんな時はまず、これをやってみましょう。
ごはんのあげ方を工夫する
カリカリのドッグフードの硬さが苦手になっているのかもしれません。
老犬になると、体にも変化がおこります。もちろん口腔内の衰えもあります。今までは平気な硬さも、もしかしたら歯周病などのせいで噛めなくなってきたのかもしれません。
そして、内臓の機能が低下していることで消化も悪くなる傾向にあります。そんな時はドッグフードをお湯でふやかしてあげると軟らかくなって、食べやすくなります。
また、ウエットタイプのご飯も喜んで食べるワンちゃんも多いため、カリカリのドッグフードと混ぜてあげると程よく水分を含んで、良い硬さになる。
あと、老犬になると首を下げて食べる体勢がきつくなったり、飲み込む力が弱くなっていてご飯を食べなくなるワンちゃんもいるため、頭を下げないで食べることができるように台の高さを変えるなど、スムーズに胃に流れるようにすることが必要となります。
ウエットタイプのドッグフードに変える
ドライタイプのドッグフードを食べないワンちゃんが、ウエットタイプに変えたらちゃんと食べてくれた症例はたくさんあります。
数あるドッグフードを調べた結果、保存料を一切使っていない安心して愛犬に食べさせられるウエットタイプがありましたのでこちらの記事で紹介しています。→シニア犬に最適なフードはコレ!老犬の症状別ドッグフードについて
タンパク質の量を増やす、タンパク質の質を上げる
犬はもともと野生で、その先祖はオオカミまで遡ります。オオカミは何を食べているのでしょうか。
穀物を食べますか?そう、こたえはNoです。
では、何を食べているかというと、野生の動物の肉です。肉だけでなく、骨や内臓を食べてそこから栄養を吸収しています。もうお気づきかと思いますが、本来犬という動物に必要なものは「良質のタンパク質」。
シニア期に入ったワンちゃん、老犬とよばれるワンちゃんにも積極的に与えたい栄養素です。近年、シニア期に入った犬は元気な成犬よりもタンパク質が必要ということがわかりました。
ですので、老犬こそ良質なタンパク質の食事を与えるべきなんです。
カロリーを抑え、低脂質な食べ物にかえる
これは、言わなくてもわかりますよね?人間だってそうです。歳をとると脂っこい食事は遠慮したいもの。
犬の肥満は非常にリスキー。体重が増えることで腰・四肢にも負担がかかるし、心臓にも悪影響を与えます。呼吸も苦しそうにしますので、太らせることは大変危険といえます。
ですから、カロリーの高いおやつなどはあまり与えない方が良いでしょう。
手作り食にしてみる
生食給餌という言葉を聞いたこともあるかと思います。読んで字のごとく、生肉を与えることです。生肉が本来の犬の食事という考え方です。
賛否両論ありますが、我が家では生食給餌も行っています。ただ、生食給餌の大変なところは、都会に住んでいると新鮮な生肉が手に入りにくいという点。ただ、これは通販でも手に入りますし、我が家も通販を使っています。
実家に帰った際、タイミングが合えば、卵を産まなくなった鶏の命を戴きます。まずは血を抜くところから、お湯を沸かして毛をむしり、捌いていく。子どもたちにも手伝わせます。この体験を通して、食するということは命をいただくこと、ということが深く実感できたようでした。
大好きな砂肝が肛門の筋肉だったり、卵の卵がお腹の中に入っていたり、スーパーのパックからは想像できない世界。昔は田舎の実家がつまらなくて早く都会に出たいと思っていましたが、とても学びの深い貴重な体験を知らず知らずのうちにしていたことに感謝したいです。
さて、わたしたちが新鮮な鶏肉をお刺身で食べることが好きなように、愛犬も新鮮な鶏肉には目がありません。鶏肉を与えて大丈夫?と聞かれますが、祖父の歴代のシェパードたちも食べてきましたが全然大丈夫でした。
しかし、生食給餌に慣れていないワンちゃんにあげる時は注意が必要かもしれません。
最近、都会に住んでみて感じることがあります。それは生食給餌がとてもハードルが高いこと。出身が九州の田舎でしたので、生の鶏肉を食べることも、生の馬肉を食べることが日常の生活の中にありました。(都会のスーパーで鳥刺しが売っていないことが衝撃でした。)
だから、歴代の愛犬たちは普通に鳥刺しや馬刺しの端っこを食べていたことを記憶しています。わたしの家だけでなく、近所の番犬たちもそうでした。こちらの記事をご参考ください。→老犬16歳、元気すぎる柴犬健康の秘訣とは?
こういった環境が身近にあったので、生食給餌やBARFという考え方をすんなり受け入れることが出来ました。
最近よく聞く「BARF」とは何か?
生食給餌という言葉を検索すると「BARF」という言葉を目にすることがあります。BARFとはどのような考え方なのでしょうか?
シュトロイヤー獣医師が「BARF」を推奨する理由は、犬にとって「BARF」こそが、自然な食餌のかたちなのだとということ、そしてその他にも利点はたくさんあるということです。
その利点とは、免疫力を高める免疫機能を活性化したり、多くのバクテリアを体内に取り込むことができること。
また、市販されているサプリメントの成分を自然なかたちでそのまま体内に取り込むことができたり、ドッグフードよりも腹持ちが良く、ゆっくりと消化されるので、消化器官の負担が軽減できるのです。
さらに、若いうちから「BARF」を取り入れることにより、ゆるやかに年を取ることができるということも挙げられています。犬と共に生きる者としては、誰もが、犬にできるだけ長く生きてほしいし、できるだけゆっくり年を取ってほしいと考えるものです。
わんちゃんホンポより引用
実家で暮らしていた時、愛犬たちのごはんは基本ドッグフードでしたが、特別な日(つまり新鮮なお肉が手に入る日)は犬たちももれなく食べます。
BARFと検索すると、生肉や魚、時には卵(中には殻ごとの場合も)をあげている写真が出てきます。何の肉が良くて、どんな栄養を取り入れることで、どんな効果があるのか。また、なぜ卵の殻ごとあげるのか、など、このBARFという考え方を学んでみたいと思いました。
老犬が寝たきりになり、ドッグフードを食べなくなったら
ワンちゃんが寝たきりになってしまったら、食事は切り替える必要があるでしょう。
その症状にもよりますが固形物ですと、自力で食べられない場合もあるでしょう。
顔を上げることが出来なくなったワンちゃんは、顔を抱き上げて口までご飯を持っていかなくてはいけません。その歳、介護用のスプーンやシリンジが必要。
寝たきりだと、起きて元気な時と比べ、1回あたりの食事の量も減ります。老犬になるとのどが渇いたかどうかも分からなくなります。また、寝たきりになると水分も摂取しずらい。
我々飼い主がちゃんと気を配り、水分補給をしっかりとさせてあげる必要があります。
まとめ
老犬の食事には気を使ってあげてください。その食事が数か月後の彼らの身体になります。
人間でも同じですよね?歳をとって、体育会系の部活をバリバリやっている男子高校生が食べているとんかつ定食に牛丼定食大盛!なんて食べていたら体重は増える一方で、体が悲鳴をあげます。
犬も同じなんです。だから、シニア期に突入したら、カロリーを控えめに。その代わり、タンパク質を多めに摂る。
これだけでかなり質が上がります。出来れば、おやつの量も控えめにしても良いかもしれません。
少しハードルは高く、慣れていない高齢犬には注意が必要ですが、元気なシニア犬には手作りごはんにすることで、犬本来の高タンパク、低カロリーな栄養を摂ることができるため、お勧めしたいところ。
高齢になって初めて生食給餌を行う際は、主治医や信頼のおけるホリステックな栄養を勉強したセラピストに相談の上試してみて下さい。
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